笹本恒子さんは、日本で最初の女性報道写真家として活躍された方です。
戦前から職業婦人として男性社会に飛び込み、100歳を超えてもなお、日本の女性たちを勇気付けてくださいました。
そんな笹本恒子さんが、2022年8月15日に107歳で天国に旅立たれました。
骨折されたのを機に一人暮らしをやめて、鎌倉にある老人ホームへ入居された笹本恒子さん。
笹本恒子さんが入居されていた鎌倉の老人ホームはどこ?
さらに、笹本恒子さんの終の棲家となった老人ホームでの暮しぶりについて調査してみました。
すると、さすが笹本恒子さん!
とっても魅力的な暮らしをされていたようです。
■笹本恒子の鎌倉老人ホームはどこ?
■笹本恒子の老人ホームでの暮らしぶり
笹本恒子の鎌倉老人ホームはどこ?
笹本恒子さんが入居されていた鎌倉の老人ホームは『シニアメゾン鎌倉山』です。
笹本恒子さんは、大腿骨を骨折されたのを機に、入院先の病院から直接この老人ホームに入居する形で、新しい生活を始められました。
この時、すでに100歳!
それまで、一人暮らしをされていたといいますから、驚きです。
【老人ホーム シニアメゾン鎌倉山】 | |
住所 | 〒248-0032 神奈川県鎌倉市津707-1 |
アクセス | 湘南モノレール「西鎌倉」駅から徒歩4分 |
月額費用 | 164,778円〜212,778円 |
備考 | 1階建て平屋の和風建築。 24時間スタッフ常駐。 訪問介護を併設し夜間・常時介護が必要な方も安心。 |
笹本恒子さんは、ご自宅で一人でいる時に転んでしまい、その際に大腿骨を骨折。
さらに、その時に手をついたら、手首も骨折。
その上、その状態のまま気を失ってしまい、翌日になって発見されて、即手術を受けられました。
九死に一生を得た、とはこういうことなのかもしれませんね。
さらに、病院のベットから落ちて、反対側の大腿骨も骨折してしまったのです!
このことで、車いす生活を余儀なくされ、それが老人ホームへ移る決定打になってしまったようです。
それまで、100歳とは思えないほどお元気で、悠々自適に一人暮らしを楽しんでいたのに、大けがをしてしまい、さらに「老人ホーム」に住むことになるなんて、当時の笹本恒子さんの胸中はいかほどだったでしょう。
笹本恒子さんは、自身の著書「97歳の幸福論。ひとりで楽しく暮らす、5つの秘訣」の中で、一度老人ホーム入居を検討したものの「やめた!」というエピソードを書いています。
97歳というご高齢になってもなお「老人ホームに入るのなんて、まっぴらごめん!」と、100歳まで一人暮らしを続けてきたのに・・・。
しかし、笹本恒子さんの老人ホームでの暮らしぶりを調べていくうちに、老人ホームでの生活をとても楽しんでいらっしゃった様子が分かってきました。
笹本恒子の老人ホームでの暮らしぶり
笹本恒子さんの老人ホームでの暮らしぶりをご紹介したいと思います。
笹本恒子さんは、ご自分の著書の中やインタビューの中で、老人ホームでの生活についてお話されています。
老人ホームは「お姫様生活」!
笹本恒子さんは、老人ホームでの生活を「お姫様生活」と表現されています。
スタッフの皆さんが
「(自分のことを)大事に大事にしてくださって、わたしにとっては過保護で、快適なような、不便なような」
と話されています。
「老人ホームは、姥捨て山かと思ったら、シニアメゾンはお姫様生活でした。
~中略~病院から退院すると同時にまっすぐここに来てみたら、1階のお庭に面したお部屋は、小さいながらなんでもそろっていて、新婚家庭のお部屋みたい。
これでハンサムな新郎でも待っていてくれたら申し分なかったのですが・・・。」
引用元:「103歳。どこを向いても年下ばかり」笹本恒子著
「これでハンサムな新郎でも待っていてくれたら・・・」とユーモアセンスも抜群ですね。
笹本恒子さんは、本当にチャーミングな方だと思います。
毎晩ワインで乾杯&お肉好きで健康を維持!
笹本恒子さんの個室には、ワインセラーがあり、毎晩グラス一杯の赤ワインを必ず召し上がっていました。
お気に入りのワインセラーについて、インタビューで以下のように答えています↓↓↓
「ふふふ。夜になると、赤い水を飲みますでしょ。
そのために必要なのよ」
引用元:ESSEonline
「赤い水」と表現されているのが、可愛いですね。
毎晩、グラス一杯の赤ワインを飲むことは、40年以上続けてきた習慣だそうです。
今でこそ、赤ワインに含まれるポリフェノールの健康効果は有名ですが、40年前となると、そこまで注目されてなかったのでは?
もしかしたら「健康のために」というよりも「好きだから」続けてこられた習慣かもしれませんが、結果的に笹本恒子さんが健康で長生きされた秘訣だったのでしょうね。
また、笹本恒子さんは「肉好き」としても有名です。
「お魚なんかじゃ物足りない」とのことで、好きなお肉料理を毎日のように食べる。
ただし、量は抑えて。
唐揚げや、天ぷらなどの揚げ物も大好きだったそうです。
老人ホームに入っても、食事やワインについては、セーブすることなく、ご自分の好きな通りに生活をされていたとのこと。
これは、老人ホームによっては、出来ないことですよね。
このような自由が利く老人ホームを選んでいるのは、さすがです!
「ワインに合うお肉料理も好き。
年をとったら菜っ葉とお豆腐がいいなんて言うけれど、それはとんでもない話。
ちゃんとタンパク質や脂肪もとらないといけません」
引用元:ESSEonline
いつまでも現役!
笹本恒子さんは、老人ホームに入居された後も、精力的に執筆活動を続けてこられました。
老人ホームで暮らしているとはいえ、バリバリの「現役」!
「原稿用紙とペンがあれば、どこでも私の仕事場です」
~中略~
「このホームは8時が就寝時間ですが、昨日も9時まで仕事をしていて怒られちゃった(笑)。
時間がいくらあってもたりなくて…。
親からもらった命ですもの。
したいことをやりきって生きようと思うんです」
引用元:ESSEonline
現役なのは、仕事だけではありません。
100歳の時に「ベストドレッサー賞」を受賞するほど、とってもオシャレな笹本恒子さん。
100歳を超えても、得意の洋裁やアクセサリー作りを続けていました。
テレビ出演や講演会などがあると、その日に向けて新しいお洋服を作ったり、時にはデパートに出かけて買ってみたり。
そのお洋服にあうアクセサリーを考えたり。
年齢と共に、ともすれば適当になっていく身だしなみについても、手を抜くことなく、それを心から楽しんでいらっしゃったのだと思います。
また、戦時中の大変な時でも肌身離さず持っていたほど大好きだという「香水」も、とても上手に普段から取り入れていたそう。
お化粧は控えめだったといいますが、香水とネイルのオシャレは欠かさなかったそうで、ご高齢になっても「現役の女性」であり続けて、それを楽しんでいらっしゃったことも、長生きの秘訣だったのでしょうね。
とにかくいつも好奇心。
何かに心向けてときめいていたいですね。
人間って年中ときめいていないとダメですね。
引用元:「103歳。どこを向いても年下ばかり」笹本恒子著
笹本恒子さんの最期がどんな風だったのか、ご親族やホームのスタッフの方しかわからないと思いますが、本当に悔いなく「素敵な人生だった」と微笑みながら旅立たれたのではないでしょうか。
いつか、そのようなお話を聞く機会があればいいなと思います。
まとめ
日本女性初の報道写真家として、活躍された笹本恒子さんが、2022年8月15日に107歳で天国に旅立たれました。
骨折されたのを機に一人暮らしをやめて、その後入居されていた鎌倉にある老人ホームをご紹介しました。
「老人ホームには入りたくない」と言っていた笹本恒子さんでしたが、いざ入居してみると、居心地は悪くなかったようですね。
それは「素敵な老人ホームだったから」というのも理由だとは思いますが、笹本恒子さんが新しい生活を前向きにとらえ、持ち前の好奇心で毎日を楽しむことを続けられたからこそ。
車いす生活になってしまったことは、笹本恒子さんにとってはとても悲しく辛いことだったはずですが、その生活の中でも出来ることを探し、チャレンジし、楽しまれていたこと。
その精神こそが、私たちが見習わなくてはいけないことだなと感じました。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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